「バリカン、そんなにいくつも要るんですか?」
お客さんに椅子の横の道具棚を見られて、そう聞かれることが時々あります。確かに、並べてみるとなかなかの本数です。一見同じように見えるバリカンが、用途別にずらりと並んでいる。「全部使うの?」という顔をされます。
使います。全部。
今日は、なぜ私がフェードカット専用のバリカンを複数揃えているのか、その理由をお話ししたいと思います。技術の話になりますが、それがそのまま「朝のセットが楽になる」という話にもつながるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
こんな方におすすめ
- ✅ 朝のヘアセットに時間がかかりすぎて困っている方
- ✅ フェードカットに興味はあるが、仕上がりに差があることを知らない方
- ✅ 都城で「任せられる」と思える短髪専門店を探している方
- ✅ バリカンの使い分けがフェードの完成度にどう影響するか気になる方
- ✅ 手入れが最小限で決まる髪型にしたいと考えている方

東京の講習会で、私の「常識」が崩れた日
高校卒業後、宮崎理容学校を出て都城の理容室で5年修行しました。その後、美容師の世界も知りたくて福岡へ。美容師免許を取得し、理容師・美容師のダブルライセンスを手に地元都城に戻って「hair raum」をオープンしたのが、今からちょうど20年前のことです。
開業当初、私はバリカンを「刈り上げの道具」くらいにしか思っていませんでした。刃のアタッチメントを付け替えれば長さは変えられる。それで十分だと思っていたんです。
転機は、もっと男らしいカットを学びたいと思い立って参加した、東京の講習会でした。そこで初めて「フェードカット専門」のバリカンというものに触れました。刃の薄さ、モーターの精度、刃先の形状——すべてが普通のバリカンとは別物でした。講師の方が実演するフェードのグラデーションは、地肌から毛先へと霧が晴れるように自然につながっていた。あれを見たとき、「自分がやっていたのはフェードではなかった」と正直思いました。
その日から、バリカンへの向き合い方が変わりました。
「1本で何でもできる」は、フェードでは通用しない
フェードカットは、地肌が透けるほど短い部分から、自然な長さへと0.1mm単位でグラデーションをつなげる技術です。このグラデーションを美しく仕上げるには、使う工程ごとに最適な刃の形状・刃厚・モーターの回転数が異なります。
たとえば、刈り始めの「ゼロ出し(地肌への落とし込み)」に使うバリカンと、グラデーションの中間部を滑らかにつなぐバリカンは別物です。さらに、サイドとバックでは頭の丸みが違うので、当てる角度への追従性も変わってくる。1本のバリカンだけで全工程をこなすと、どこかで妥協が生まれます。その妥協が、仕上がりの「もっさり感」や「ぼやけたグラデーション」になって出てくる。
私が今使っているのは、工程別に役割を分けた複数のフェード専用バリカンです。一本一本の出番は限られていますが、それぞれが「ここしかない」という場面で力を発揮します。道具の話をするときに大工さんの鑿(のみ)を思い浮かべる方もいるかもしれません。あれも、荒削り用・仕上げ用・細工用と使い分けますよね。感覚としては近いと思っています。
✓ ここまでのポイント
- フェード専用バリカンは工程ごとに役割が異なり、1本では仕上がりに妥協が生まれる
- 0.1mm単位のグラデーションは、道具の精度と使い分けで初めて実現できる
- 東京の講習会で得た気づきが、現在のhair raumの技術の土台になっている
「伸びても崩れにくい設計」の話を読んで、自分の今の髪型との違いが気になってきたのではないでしょうか。hair raumのウェブサイトでは、実際のフェードスタイルや施術の流れを確認できます。どんな仕上がりになるかイメージを掴んでから来店できるので、初めての方も安心です。
バリカンへのこだわりが、朝の「5分」を生み出す
「技術の話は分かったけど、自分にどう関係があるの?」と思う方もいるかもしれません。実はここからが、一番お伝えしたいことです。
フェードのグラデーションが精密に仕上がると、「伸びても崩れにくい」という特性が生まれます。裾の処理がミリ単位で綺麗に削られているので、1〜2週間経っても膨らまず、形が保たれる。これが朝のセット時間に直結します。
雑なグラデーションのフェードは、伸びてくると裾が膨らんでサイドが広がります。毎朝ドライヤーで押さえ直して、スタイリング剤をしっかりつけないと決まらない。忙しい朝に5〜10分余分にかかるのは、積み重なれば相当なストレスです。
一方、精密なフェードは朝の手間が最小限で済みます。軽くスタイリング剤を馴染ませるだけで決まる。寝癖も出にくい。これは偶然ではなく、設計の段階から「再現性」を意識しているからです。カウンセリングでお客さんの生活リズムや仕事環境を聞いたうえで、「この人には朝どう決まってほしいか」を考えながら刃を入れています。
忙しい現役世代の方ほど、この設計の違いを実感してもらえると思っています。都城で働く営業職や接客業の方など、お客さまの声を読んでいただくと、「持ちがいい」「朝が楽になった」という感想が多いのに気づいていただけると思います。
白髪をぼかすフェードで気づいた、「設計」の大切さ
先日、54歳の自営業のお客さんに言われた言葉が印象に残っています。
「白髪が増えて、どうしても年相応というか、疲れて見えるのが悩みでした。白髪をぼかすフェードにしてもらったら、隠すんじゃなく活かす感じで、自然に若々しくなった。頭皮のケアもしてもらって、抜け毛とかゆみが前より落ち着いてきた気がします。もっと早く来ればよかった。」
M.Nさん(54歳・自営業)
「隠すんじゃなく活かす」——この言葉は、フェードの設計を考えるうえでとても本質的だと思います。白髪が混じった髪をフェードで整えるとき、グラデーションの高さや透け感のコントロールが甘いと、白と黒のコントラストが不自然に浮いて見えます。でも、精度の高いグラデーションで整えると、白髪が「デザインの一部」として自然に溶け込む。
これは複数の専用バリカンを使い分けているからこそ、細かく調整できる部分です。「白髪ぼかしフェード」は、年齢に寄り添う技術として、私が特にやりがいを感じるメニューのひとつでもあります。都城のバーバーと美容室のフェードカットの違いについても別の記事で詳しく触れていますが、この「設計力」こそが専門店の強みだと感じています。
また、M.Nさんが触れてくださった頭皮ケアについても、「短く刈るからこそ頭皮ケアが要る」というのがhair raumの一貫した考え方です。フェードは地肌が外気にさらされやすい分、頭皮環境のケアをカットとセットで考えることが大切だと思っています。
道具への投資は、お客さんへの約束だと思っている
バリカンは消耗品でもあります。刃は定期的に研磨・交換が必要で、精度を保つためのメンテナンスも欠かせません。複数揃えるのはコストもかかる。それでも減らそうと思わないのは、道具の精度が仕上がりに直結することを知っているからです。
30年この仕事を続けてきて、一番後悔するのは「妥協した仕上がり」です。自分の中で「ここはもう少しできたな」と思いながら送り出したお客さんのことは、今でも引っかかる。それが嫌で、道具は惜しまないようにしています。
フェードカットに初めて挑戦したいという方も、都城では少しずつ増えてきました。フェードカットに関するよくある疑問をまとめた記事もありますので、「自分に合うか分からない」という方はそちらも参考にしてみてください。初めての方には、カウンセリングでイメージを丁寧にすり合わせてから刃を入れるので、「思っていたのと違う」にはならないよう努めています。
まとめ:バリカンの本数は、仕上がりへの本気度
バリカンを複数揃えているのは、見栄でも自己満足でもありません。0.1mm単位のグラデーションを毎回安定して再現するために、工程ごとの最適な道具が必要だからです。その精度が、崩れにくく朝のセットが楽な「設計されたフェード」を生み出します。
忙しい朝に髪で悩む時間を減らしたい。鏡を見て「今日も決まってる」と思える状態で一日を始めてほしい。hair raumのこだわりは、そこに向かっています。
ご予約・ご相談はお電話でどうぞ。
📞 0986-26-7050
(火〜土 9:00〜19:00 / 日・祝 9:00〜18:00 / 月曜定休)
「朝が楽になるフェード」を一度体験してみたいと思ったなら、まずサイトから施術の詳細を見てみてください。カウンセリングで骨格・髪質・生活リズムを確認したうえで刃を入れるので、「思っていたのと違う」にはなりません。ご来店前の確認や気になる点の整理にもサイトをご活用ください。


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